第 2 話
「ダイス・ポット」
クックック……今俺は、フィールドの上に裏側になって潜んでいる。
それは当然。リバース効果を発動させる機会を、今か今かと待っている。この俺のグレートにしてゴージャス、ビューティフルでファンタスティックな能力を見せてやる為に!
ただ……この俺様のグレートにして(中略)な能力は、何と言うか物凄い気まぐれだ。
何故かって?クックック、ならばしかと目に焼き付けるがい〜い……
『フッフッフ……つーいにこれを発動させる時が来たようだ我が宿命のラ〜イバルよおぉぉぉおぉ』
俺のご主人が何やらイカレた物言いで何やら悦に入っている。むう、我がご主人ながらなんとなっていないのか。これも親の教育の賜物に違いない。
相手のフィールドには何やら強そうなモンスターが揃っている。ざっと見3体。強そうだ。
それに引き換えご主人のフィールドは裏になっている俺しかいない。このまま押し切られればご主人は間違いなく決闘に敗北するだろう。
ご主人のライフポイントもあまり多くはないようだ。
だがしかぁしっ!この俺のグレ(中略)な能力は、そんなことは全く関係がないっ!関係がないのだっ!
『……!』
ご主人にこの状況をひっくり返せる自信があると見たようで、相手の決闘者が息を呑む。
『今こそ見よッ!!』
ご主人が俺を表にした。リバース効果発動だ!見ていろご主人とその決闘者!
『リバース効果発動!「ダイス・ポット」!!』
この俺の能力ッ!それは……ッ!!
『この効果はダイスを互いに振り、出た目の大きい方が小さい方に出た目の数×500のダメージを与えるッ!というわけで一緒にダイスを振るのだマイライバル!!』
『やるしかないか……!』
互いにダイスを握り、勢い良くダイスを振る。
『1!!…1ィ!?』
ぬう……どうやらご主人は最低の目を出してしまったようだ。この大凶ご主人め!
『……6』
…………
『じゃあ、そちらに6000ダメージ』
『うおおおぉぉぉぉ……ッ!!』
しまった……ッ!もっとも恐ろしいことが起こってしまった……。俺の能力は大きい方の目が6だった場合、ダメージが6000まで跳ね上がるのだ!
よくよく見てみるとご主人のライフポイントは……
『……ライフ、0』
…………
『じゃあ、僕の勝ちだね…』
ぬう!!この俺の能力でご主人が自滅してしまうとは!全くもって運のないご主人よ!
『ぬおおおぉぉぉ……全てはコイツが悪いんだあああ……』
クックック…俺の能力は何とグ(中略)な能力であることか!
……まあ、今回は運が無かったということでご主人には諦めてもらおう。仕方あるまい。